SNSのマネをしても片付かない3つの理由

【悲報】SNSのマネをしても部屋は片付かない

最近インスタグラムを見ていると、美しい自然写真や美味しそうな食事の写真の他に、いわゆる「シンプルライフ」と称されたキレイな部屋の写真が目に留まるようになった。
ステイホームという言葉が広まってきた昨今、おうち時間の充実化を図るひとつとして「片付け」「整理整頓」「ミニマリスト」と言った情報の需要も高まってきたように思う。


私はライフオーガナイザーという片付けの資格を持ち、時に片付けや収納のアドバイスをすることがある。
その中でもよく聞くのが「インスタグラムで見た収納をマネしたんですけど片付かなかったんです」という言葉。
今回はSNSのマネをしても部屋が片付かない理由を3つ紹介していく。

片付けのゴールは人それぞれだから

まずは「片付けのゴールは人それぞれである」ということ。
片付けのゴールややり方は、100人いれば100通りあってもおかしくないくらい正解のないものである。
家族で住んでいるのなら、子どもはいるのか、子どもの年齢はいくつか、ペットはいるのか。
また両親が片働きか共働きかでも変わってくる。


台所に立つ機会が多いのは誰なのかによって、使いやすい収納は変わってくる。
そもそも普段の食事を買い食で済ませることが多いなら、必要な台所用品も変わってくる。


このようにライフスタイルによって片付けで目指すべきゴールが違ってくるのである。
SNS映えする向こう側にいるのは、あなたとライフスタイルが同じであるとは限らない。
そんな人のマネをして片付けても、必ずどこかで不便さが出てきてしまう。
まずは片付けのゴールはライフスタイルによって変わってくることを知ってほしい。



スタートの状態も人それぞれだから

片付けのゴールが人それぞれであるように、片付けのスタートもまた人それぞれである。
まず物を減らすべきなのか、減らすなら何を手放すべきなのか。
収納場所を見直せば片付くのか、そもそも自分にとって片付けやすい収納を見つけることから始めるのか。


片付けのスタートもまた人によって違ってくる。
「シンプルライフ」と称して物が少ない暮らしが良しとされているが、物の適正量は人それぞれである。
靴は一足あれば十分という人もいれば、毎日違う靴を履きたいと思う人もいる。
毎日違う靴を履きたいと思っている人に「ちょっとは手放しなよ」という筋合いもないし「持っている靴が多すぎるかも」と落ち込む必要もない。
スタートを切るためには、片付けることによってどんな暮らしがしたいのかというゴールを決めて、また今自分がどの立ち位置にいるから自分と向き合うことが大切なのである。

「いい状態」は人それぞれだから

片付けで「いい」とされる状態も人それぞれである。
物をすべてしまった生活感のない部屋が正解のような風潮もあるが、それで暮らしの中でストレスを感じてしまっては本末転倒だ。


たとえば「台所の周りは掃除がしやすいようになるべく物を置きたくない」という人には、物をしまうスペース作りと出し入れがしやすい仕組みを提案する。
反対に「台所の周りは調理がしやすいように手が届くところに物を置きたい」という人には、置く物の適正量を考えたり、使用頻度などで何を置くかを選別したりする。


このようにどんな暮らしをするかによって「いい状態」と言うのは変わってくる。
SNS映えする部屋は憧れるが、本当に大切なのは片付けた部屋の中でストレスなく過ごすことではないだろうか。
そのために必要なのは見た目がキレイな部屋に目を向けるのではなく、自分の暮らしの中にあるストレスや理想の状態に目を向けることなのだ。

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