食器好きの自分史

食器への関心が芽生えた始まり

今思えば、私の母は何でも良いもの好きで、食器においても家を見渡すとまず、「たち吉」や「有田焼」という活字が目についていたし、そういう和食器を収集していたのを物心ついた頃から見ていたのだ。
娘である自分も、そんな種類の器に囲まれた生活が当たり前に身についていったのかもしれない。 
自ら学ぼうとはしなかったものの、なんとなく、綺麗な青の模様がさりげなく描かれている柄に、唐辛子のような赤い色がポツンとあしらわれているのが、有田焼の特徴のように自分で解釈して、又その部類に愛着が沸いていったのかと、無意識に思うのである。

輸入洋食器との出会い

再び社会参加したその働く場所は、綺麗なものが好きだったので輸入食器の販売ショップを選んだのである。
輸入ブランドは1,2個くらいしか知らないので勿論初めは、短期間のお仕事としてです。
何が大変て、種類によって包むパッケージが違うことや、シリーズの名前の理解、その在庫がどこにあるかなど、覚える事だった。


だが、何よりそれらの綺麗な食器に囲まれていることが、幸せな気分になったものである。
時間と共に、扱っている食器にはプリントとして絵柄が描かれるものもあれば一点一点手書きも絵柄の器もあることを知り、商材としては高級で素敵なものと分かるようにもなっていった。
ショップはロイヤルコペンハーゲンでしたが、その後ヘレンドのショップでも少しお務めし、廻りの素敵なブランドも知るようになっていったのだ。



陶磁器と白磁との違いを知る

それは、洋食器売り場の店長から聞いた話だと記憶しますが、和食器と洋食器= つまり白磁との違いが何であるかを、初めて教わったのだけど今まで全く知らなかった 事だった。
いわゆる陶磁器といわれる和食器の原料は土であり、白磁は粉砕した石だという ことで、明解ながらも少しの驚きがあったものだ。


嗚呼、だから和食器はベースが何故か 薄い黄土色の食器が多いのかと、納得したものだ。
こねて成型した器を焼く釜の温度も 違う、強度も違うということもその時初めて知ったのである。


陶磁器の方は詳しくないも、 白磁は、800℃の釜で焼いて出来上がるということだ。
色の出具合などそれぞれ 違うのも、釉薬と言われる薬を使うことや出来上がるまでの過程が同じではないのも 興味深いと思った。

ポーセラーツとの出会い

食器販売のアルバイトからも離れ手が空いた時に、ふと物づくりに興味が沸いて 昔から憧れていた「デコパージュ」をやってみようと、お試しレッスンを申し込んでみた。
そこで先生がおっしゃるには、デコパージュより”ポーセラーツ”の方が幅広く作品が 作れるし、主体が食器だからどんどん楽しくなりますよと言われたのが、ポーセラーツを 始めるきっかけだったのだ。


そもそもポーセラーツとは、転写紙という糊のついた絵柄の パーツを組み合わせて、白磁の上に自由に貼っていく簡単な作業だ。


ただ、世の中には 転写紙が膨大にあり、ネット上は勿論のことポーセラーツの協会が販売しているものやオリジナルで販売している所もあるので、それをどう組み合わせて自分の好みの図案にするかによって、よく言うところの、唯一無二の作品が出来上がるのだ。
それが魅力なのである。 


先生のサロンに通って1年と8か月、数が沢山になりすぎて、終了しましたが、そんな素敵な物づくりがやれたことは幸せで、増々洋食器が好きになったのだった。

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